「俺、筆で雪那の可愛いところを書くのが、
 毎朝の日課だから」


「帰れ!自分ん家でやれ!」


「氷牙、アイドルは笑顔が一番だよ」


「俺だって。
 千柳や綺月に振り回されなかったら、
 毎日笑顔でいられるんだよ!」


「氷牙の怒った顔、
 悪感MAXで素敵だよね~」


「王子スマイルで、 
 語尾にハート言つけるな!」


「ま、俺のことは無視して朝ごはん作ってよ。
 今から、かわいい雪那を思い出して
 妄想モードに入るんだから」


「千柳さ……
 雪那ちゃんを心の中から消し去る気……
 ゼロだよな……?」




 ため息混じりの氷牙の諦め声が
 俺に届いたけれど。

 当たり前のように無視して。



 俺は、脳内を雪那の笑顔でいっぱいにした。