「はは、なにそれ」

少しおかしそうだったけど特に気にすることもなくまじまじと時計をみつめていた。

「すげえなこれ」なんてぶつぶつ言いながら。

これを許してくれるのはもう覚えてないくらい小さいときからずっと一緒だから。

わたしの性格を知っているから。

だから甘えてた。

なんでも許してくれるから、甘えてた。



「ねえ日向?」

「んー?」

「なにか言いたいことあったらなんでもいってね。わたし受け止めるから」

「急にどうした?志穂らしくないじゃん」

時計から目を外して、わたしの目をじっと見つめてくる。


「そろそろわたしも強くならなきゃと思いまして」

「いいの。志穂はそのままでいいから」


ポンポンと頭をさわってきたと思ったらそのまま抱きしめられた。