「あんた、学校でしか承認欲求満たせないんだよな」

「……、は、」

「ずっと気になってたんだよ。なんであんたは こんなに芽吹さんに執着して嫌って痛めつけたいのか。羨ましいよなあ。だって芽吹さんは、かわいい顔でスタイルも良くて、平気で一人になることを選べる人間だから」





この間星原くんに言われたことだ。


――人の9割はくだらないプライドの塊だから。『わたしも貴方みたいになりたい』なんてさ、素直に言えるわけがないんだよ



本当にそういうものなのかもしれない。山岸さんは特に、誰かに指図されることを極端に嫌うから、プライドが人一倍高いのだと思う。



「親と上手くいってないからって人に当たんの、ダサいからやめた方いいよ」



星原くんの言葉に山岸さんが目を見開いた。その様子に気付いて気付かずか、星原くんは言葉を繋げる。