「さすがです! アイザック様!」
「こんなところでその名を呼ぶな!」
小声で諫めるも、拍手の嵐でエヴァンには届いていない様子だ。
「え~、ボクが優勝したかったなぁ~。そうしたらアーシェに褒めてもらえたのに」
ぷぅっと頬を膨らませ可愛らしくいじけるノア。
アーシェリアスは心から労いの笑顔を浮かべる。
「これはノアのおかげでもあるわ。ノアがザックを着飾ってくれなかったらこの優勝はなかったんだもの」
「そ、そっか。ふふっ、アーシェの役に立てて良かった!」
嬉しそうにはにかんだノアがアーシェリアスに抱き付き、ザックの眉がピクリと反応する。
「では、ザクリーンさん! 表彰台へどうぞ!」
司会者の手がこちらへと促し、ザックは堂々と表彰台へ上がる。
(さすが王族。こういう場は慣れてるのね)
とはいえ、ザックはあまり公式の場にはほとんど出ないため、『ミステリアス王子』の異名で呼ばれている。
だとすれば、元々の気質なのか。
アーシェリアスが感心しているうちに、野菜がモチーフらしきトロフィーが審査員によって渡される。
続いて、腕でギリギリ抱えられるサイズの四角い箱が運ばれてきた。
「今年の優勝賞品は、こちら!」
(待ってたました!)
ついにこの時がきたと、アーシェリアスは期待に胸を膨らませて箱を凝視する。
「こんなところでその名を呼ぶな!」
小声で諫めるも、拍手の嵐でエヴァンには届いていない様子だ。
「え~、ボクが優勝したかったなぁ~。そうしたらアーシェに褒めてもらえたのに」
ぷぅっと頬を膨らませ可愛らしくいじけるノア。
アーシェリアスは心から労いの笑顔を浮かべる。
「これはノアのおかげでもあるわ。ノアがザックを着飾ってくれなかったらこの優勝はなかったんだもの」
「そ、そっか。ふふっ、アーシェの役に立てて良かった!」
嬉しそうにはにかんだノアがアーシェリアスに抱き付き、ザックの眉がピクリと反応する。
「では、ザクリーンさん! 表彰台へどうぞ!」
司会者の手がこちらへと促し、ザックは堂々と表彰台へ上がる。
(さすが王族。こういう場は慣れてるのね)
とはいえ、ザックはあまり公式の場にはほとんど出ないため、『ミステリアス王子』の異名で呼ばれている。
だとすれば、元々の気質なのか。
アーシェリアスが感心しているうちに、野菜がモチーフらしきトロフィーが審査員によって渡される。
続いて、腕でギリギリ抱えられるサイズの四角い箱が運ばれてきた。
「今年の優勝賞品は、こちら!」
(待ってたました!)
ついにこの時がきたと、アーシェリアスは期待に胸を膨らませて箱を凝視する。