「ごちそうさまでした」
審査員らがカトラリーを置き、いよいよ審査に入った。
ドキドキしながら待つアーシェリアス一行。
審査対象は見た目と味の両方だ。
調味料の加減を間違えエヴァンは厳しいだろうが、アーシェリアス、ザック、ノアについてはファーレンにおいての斬新さとしては十分に優勝を狙えるレベルであるはず。
(どうか、私たちの誰かが優勝しますように!)
願い、きつく瞼を閉じた直後、いよいよ審査発表の時間がやってきた。
「結果が出たようです! 今年度の斬新料理コンテスト優勝者の発表をお願いします!」
司会者が促すと、女性の審査員が舞台に立った。
「今年度の優勝者は……」
ドラムの連打音が響き渡る中、挑戦者の皆が固唾を呑んで次の言葉を待つ。
観客も聞き逃すまいと静かに見守っていた。
女性審査員の口が、再び開く。
「ザクリーンさんです!」
名を呼ばれたザックは、涼し気な色をした双眸を丸くして驚いた。
「やったわねザック! おやき愛強し!」
喜びのあまり思わず男性名の方を口にしてしまったアーシェリアスだったが、打ち鳴らされるファンファーレと拍手にかき消されて周りには聞こえていない。
審査員らがカトラリーを置き、いよいよ審査に入った。
ドキドキしながら待つアーシェリアス一行。
審査対象は見た目と味の両方だ。
調味料の加減を間違えエヴァンは厳しいだろうが、アーシェリアス、ザック、ノアについてはファーレンにおいての斬新さとしては十分に優勝を狙えるレベルであるはず。
(どうか、私たちの誰かが優勝しますように!)
願い、きつく瞼を閉じた直後、いよいよ審査発表の時間がやってきた。
「結果が出たようです! 今年度の斬新料理コンテスト優勝者の発表をお願いします!」
司会者が促すと、女性の審査員が舞台に立った。
「今年度の優勝者は……」
ドラムの連打音が響き渡る中、挑戦者の皆が固唾を呑んで次の言葉を待つ。
観客も聞き逃すまいと静かに見守っていた。
女性審査員の口が、再び開く。
「ザクリーンさんです!」
名を呼ばれたザックは、涼し気な色をした双眸を丸くして驚いた。
「やったわねザック! おやき愛強し!」
喜びのあまり思わず男性名の方を口にしてしまったアーシェリアスだったが、打ち鳴らされるファンファーレと拍手にかき消されて周りには聞こえていない。