「まぁ、別にいいけど・・・」



入ってきてしまったのは仕方がないので、それぞれに紅茶の入ったマグカップを渡す。

変なメンツ。

至ってマイペースな彼らは、学校同様思い思いに寛ぎはじめた。




「真紀さん今日は何時に帰るのー?」


手近にあった女性向けファッション雑誌をめくりながら聞くのは亮介。

女の子の服、興味あるの・・・?



「んー、夜に圭ちゃんと会うから5時くらいかな。なんでよ?」


勝手知ったる友の部屋。
机の引き出しからピザのチラシを取出しながら答えたのは真紀。



「いやいや、なんでもありません。てか圭ちゃんってまさか彼氏・・・?」

「・・・そうだけど」

「へぇ!イメージでいくと年上だ!しかも結構」

「当たりだな、5つ上」

「5つ上かぁ・・・、どんな人なんですか?」

「うん?どんなっつーのはわかんねーけど、俺の兄貴。ちなみにロリコン」


余計な一言を付け加えて答えた沢藤は、本棚から少女マンガを取り出して読み始めた。
全8巻の3巻目。
なんで3巻から・・・?