世界には絶対に結ばれてはいけない二人が惹かれあってしまう禁断の恋というものが存在する。
たとえばそう、彼らのようにーーーーーー。
「いいか?シュナトリア、お前に我が国の命運は託されている。絶対に隣国の王子、ハーデルケルとはお近づきになるなよ」
「わかってますわ。お父様。彼は母国の宿敵の王子ですもんね」
「そうだ。他の国の王子ならどんな男でも構わない。ただ、あの男だけはダメだ。絶対の絶対の絶対にな」
「絶対の絶対の絶対によね。百も承知よ、お父様」
「いいか?ハーデルケル。お前が婚約する相手によって、我が国が天下を取れるかどうかが決まるんだ。だからこそ、今日のパーティーでは………」
「わかっているよ、父上。今夜参加する姫君の中で、私に相応しそうな相手を見繕ってくればいいんですよね」
「そうだ。ただし、シュナトリア姫は別だぞ?何てったって彼女は我が国の宿敵……。あんな姫様なんぞと結ばれでもしたら、いくら優秀なハーデルケルといえど、滅びに導かれ………」
「彼女のことは選ばないから安心してください」
そう父親の前で微笑む二人が、実は兼ねてよりお付き合いしていることは誰も知らない。
だって二人は、敵国の王子とお姫様。
結ばれてはいけない二人なのだから。
たとえばそう、彼らのようにーーーーーー。
「いいか?シュナトリア、お前に我が国の命運は託されている。絶対に隣国の王子、ハーデルケルとはお近づきになるなよ」
「わかってますわ。お父様。彼は母国の宿敵の王子ですもんね」
「そうだ。他の国の王子ならどんな男でも構わない。ただ、あの男だけはダメだ。絶対の絶対の絶対にな」
「絶対の絶対の絶対によね。百も承知よ、お父様」
「いいか?ハーデルケル。お前が婚約する相手によって、我が国が天下を取れるかどうかが決まるんだ。だからこそ、今日のパーティーでは………」
「わかっているよ、父上。今夜参加する姫君の中で、私に相応しそうな相手を見繕ってくればいいんですよね」
「そうだ。ただし、シュナトリア姫は別だぞ?何てったって彼女は我が国の宿敵……。あんな姫様なんぞと結ばれでもしたら、いくら優秀なハーデルケルといえど、滅びに導かれ………」
「彼女のことは選ばないから安心してください」
そう父親の前で微笑む二人が、実は兼ねてよりお付き合いしていることは誰も知らない。
だって二人は、敵国の王子とお姫様。
結ばれてはいけない二人なのだから。