こ い 。

私はそれ以上何も言えなくなった。

だって今まで感じたことがないくらい胸がどきどきしていたから。

今まで恋をしたことがない私は
この時これが恋のはじまりだなんて思わなかった。

気持ちをなんとかおちつかせて
私はけいちゃんを追いかけた。


「､､､ありがとね。」

「お？なんだよ、お前らしくね―じゃん。お礼なんてさ。
お前も素直なとこあんだな。」

「人がせっかくお礼いってやってんのに失礼なやつ―。
だからもてないんだよ。」

「何だよ、その言い方。かわいくね―。」



ズキッ



なんかわかんないけど
胸が痛い。
かわいくね―って言われたから？
でも言われたの初めてじゃないのに。