翌日、わたしは洗濯機を回しながら作戦を考えていた。

「悪い嫁も自分勝手な嫁も全部失敗に終わってしまった…。

世の中の夫はどう言う嫁が嫌なんだろう…?」

そう呟いてスマートフォンで検索をかけようと思った時、手に持っていたそれが震え出した。

画面に表示されていたのは知らない番号だった。

何だろう…?

心当たりはないけれど、知り合いだったらあれだな…と思いながら、指で画面をタップした。

「…もしもし?」

「寺島です、西尾芽郁さんの電話番号はこちらであっていますでしょうか?」

「そ、そうですけど…あの、どうして電話番号が…?」

寺島さんから電話がくるとは思ってもみなかったので戸惑いながら返事をしたら、
「失礼、副社長のスマートフォンを見てそれで」
と、寺島さんは答えた。