「そうだけど…もしかして、こっちがよかった?」

焼きそばを見せたわたしに、
「いや、そう言う訳じゃないんだ」

大国くんは首を横に振った。

ピーッとやかんが鳴ったのでガスを止めると、お湯を注いだ。

「えーっと、3分か」

タイマーをセットして待っていたら、
「西尾さん」

大国くんが声をかけてきた。

「何?」

返事をすると、
「家事、大丈夫?」

大国くんが聞いてきたので、わたしは首を傾げた。

「俺が会社にいて働いている間、西尾さんは1人で家にいてずっと家事をしているじゃない。

それで家事は大変かな、1人で大丈夫かなっていつも思うんだ」

大国くんが言った。

それはつまり、心配をしてくれると言うヤツだろう。