放課後。 「行くぞ。美鈴。」 「えっ、本当に行くの?」 「俺も甘いもの食べたいし。行こ?」 私の隣まで来てスクールバッグを背負う智樹。久しぶりにまじまじと智樹の顔を見た気がする。 (意外に制服似合ってんじゃん) 少しだけ芽生えた動揺を、隠すように私は帰り支度を始めた。