「沙夜先輩メニュー見ていい?」


『あぁ、うん』




私ばっかり見ていたことに気づきメニューを渡す。




『ていうかタメ口?』


「あ、すみません。つい」





ついって何よ、昔の癖が出ちゃいました、てへへみたいな?


かわいく………少しだけ、可愛いなと思っちゃった。



別にタメ口でもいいんだけど。



誠人はやってしまったというように片手で顔を覆った。



怒ってはないんだけどな、まぁいっか。



すみませーんと店員さんを呼び注文をして、店員が奥へ行くと誠人を思わず凝視した。



まさか…まさか彼が…