いきなりすぎた話だったけどアノ噂も確かめたいと思い、私はそう返事をしてしまっていたのだった。
まさか関わると思っていなかった彼とこういう形で関わることになるなんて。
世の中何があるか分からない。
キーンコーンと2時限目の終わりをつげる鐘が鳴り私は重い腰を上げた。
「授業出るんすか?」
『当たり前でしょ』
隣の誠人も腰を上げると私の隣を歩く、しかも私に合わせて歩いている。
あぁ、なるほど…理解した。
彼女たちが幸せな理由、誠人は本当に理想の彼氏そのものだから。
だけどそれをつまらないと思ってしまう私は異常だろうか?変わった女だろうか?
玄関に来てクルリと体を回して方向転換。
1年と2年とじゃ方向が違うのでここで別れることにした。
『じゃあね』
教室に向かおうと彼に背を向けたとき後ろから「先輩またな」と言う声が聞こえた。