三浦部長が表情を和らげた。

「きっと君にぴったりの香水だと思うよ」
「はい、ありがとうございます」

 部長にそう言われても全然嬉しくない。

 むしろ「あんたに私の何がわかるのよ」って感じだ。

 もう一度お礼を言って背を向けた。

 三浦部長が「クリスマスプレゼントには間に合わなかったからなぁ」と意味不明なことをつぶやく。あまり興味もないのでスルーすることにした。

 あーあ、これどこかに捨てようかなぁ。

 でも高級ブランドだし、もったいないかな。

 思わぬもらい物に困り果ててしまう私であった。