「部長、明けましておめでとうございます」
緊張を悟られぬよう気をつけながら年始の挨拶をする。
三浦部長の口の端が僅かに緩んだ。
ひょっとしたら自分でも気づかぬミスをしてしまっているのかもしれない。そう思うと不安がむくむくと膨らんできた。
「明けましておめでとう、ゆっくり休めたか?」
何てことないただの質問だと判じたい自分と、いやこれは私を叱るための材料探しなのではという自分が短時間のうちに議論する。どこかの国会の質疑応答のようにこの議論はまともな答えが出ぬまま時間切れとなった。
ふっと三浦部長が笑んだ。
「ま、どうせ君のことだから実家でごろごろしていたんだろ? いつまでもお休み気分でいないでしっかり働いてくれよ」
「はい」
わぁ、何て嫌な上司だろう。
新年早々嫌味を言わなくたっていいじゃない。
緊張を悟られぬよう気をつけながら年始の挨拶をする。
三浦部長の口の端が僅かに緩んだ。
ひょっとしたら自分でも気づかぬミスをしてしまっているのかもしれない。そう思うと不安がむくむくと膨らんできた。
「明けましておめでとう、ゆっくり休めたか?」
何てことないただの質問だと判じたい自分と、いやこれは私を叱るための材料探しなのではという自分が短時間のうちに議論する。どこかの国会の質疑応答のようにこの議論はまともな答えが出ぬまま時間切れとなった。
ふっと三浦部長が笑んだ。
「ま、どうせ君のことだから実家でごろごろしていたんだろ? いつまでもお休み気分でいないでしっかり働いてくれよ」
「はい」
わぁ、何て嫌な上司だろう。
新年早々嫌味を言わなくたっていいじゃない。