「……いたっ」
高さのあるベッドから落ちてしまって、頭を抱えながら起き上がる。
結構痛いな……いたたた。
朝陽が閉まっているカーテンの隙間からこぼれている。
ん? このカーテンって……。
意識がはっきりして、周りを見渡すとそこはわたしがよく知る場所だった。
「わたしの部屋……?」
そう、自分の部屋だ。
そしてさっき寝相が悪かったせいか、ベッドから落ちてしまった。
わたしはちゃんと寝ていた、ということなのか。
そうしたら……
お兄ちゃんを追いかけてトラオムに行ったのも、
空から急降下したのも、
ドラゴンに襲われてユキに助けてもらったのも、
ユキやアランやユラハに出会ったのも、
全部全部、夢……?