ここに来なかったら、わたしは幸せ者だって気づけなかった。 普通に高校生活を送って、平穏な毎日を送って。 柚子みたいな友達と お母さんお父さんお兄ちゃんと 助け合って生きていく。 そんな当たり前で、大事なことを知らないで生きてしまうところだった。 「アラン! ユラハ!」 わたしはユキから離れてふたりのところへ走って、一緒に抱きしめる。 「大好きっ!」 かけがえのない仲間に出会えた感謝を。 ꙳✧ ˖° ⌖