アタシはリョウマ君を。
夏華さんは、昨日付いた何人かのうちの1人のホストを指名した。
すぐに指名したホストは来た。
今日は。
絶対に話を忘れないようにしようと決めて。
リョウマ君は、度々席を外すことがあったけど、ナンバー1だから仕方がない。
同業なだけに、文句は言えない。
彼と話す内容は…
ホストと客かもしれない。
でも、友達同士が話すような感じで楽しかった。
アタシの接客とは、全然違う。
客に対して、こんなにフレンドリーには話せない。
それが……アタシがトップに立てない理由だろう。
「ちょっと…ゴメンね。待ってて……。」
そう、申し訳なさそうに言い、この席を立つのはもう、何度目だろうか。