夏華さんは潰れてしまい、歩ける状態ではない。


「大丈夫ですか…?」


「気持ち悪い……」


「トイレ行きます?」


「タクシー乗せてくんないかな」


「分かりました…でも…」


「大丈夫。こんなの慣れてるからさ。」


「はい。」



蓮くんと一緒に夏華さんを運び、タクシーに乗せる。

意識はあるようなので、一安心。



「遊姫ちゃん!お疲れさま。」


「いえ…」


「今日は?」


「え?」


「リョウマと…いや、何でもないよ。」



蓮くんの言おうとしていたことは気になったが、何でもないと言われてしまえばそれまでだ。



「じゃあ。また。」


「うん、また来てね。」



タクシーを拾い、自宅に向かう。

リョウマくんとまた一緒に居られる…
そう思うだけでドキドキする。