店に入るまでは、相変わらず緊張していた。

リョウマくんからの連絡は、一切なかったから。



「「いらっしゃいませーい」」

相変わらず元気の良い挨拶。

迎え入れられた方は、気分がいい。



「今日は飲んじゃおーっと!」

そう言って、夏華さんは、席に案内してくれたホストにシャンパンを頼んだ。

さすがナンバー1は気前が良い。



アタシも飲みたい気分だったが、リョウマくんが来るまでは何も頼まないでいた。



「遊姫ちゃん!」


「あっ……」


「ごめんね、連絡できなくて…忙しくてさ。」


「うん、大丈夫。」



いつもと変わらないリョウマくんを見て、安心してしまったアタシは

「今日は飲みたい気分なんだ!シャンパン飲まない?」

だなんて気前の良いことを口走っていた。



「マジ?ありがと!飲む飲む!」