お酒が入っていなければ…リョウマくんに会いに行くことすら、戸惑ってしまう。

そんな弱い自分。



彼に抱かれる前と抱かれた後…周りからしてみたら、大差はない。

だけど自分の気持ちが、違っている。



ホストではなく、1人の男として好きになったかのような錯覚を起こしていた。



「遊姫ちゃん!」


「お疲れさまです。」


「昨日どうだった?」


ニヤニヤとしながら聞いてくるのは夏華さん。



「いや、普通ですよ、普通。」


「ふーん。ねぇ、今日も行かない?お客さんが機嫌良くてチップもらっちゃったの。」



内心、アタシはガッツポーズをした。

夏華さんに誘われなくても、酔った勢いで1人ででも行くつもりだったから。



だけど夏華さんが一緒なら心強い。



「夏華さんは、蓮くんとどうだったんですか?」