「なら! ホワイトデーは俺の家で一緒にお昼ご飯作りませんか?」

「いいの? 家族は?」

「俺が上手く言っておきます!」

「じゃあお願いします……」



…………心配だなぁ。
本当に上手くいくだろうか。



──放課後。



「透瑠くん、本当に大丈夫?」

「大丈夫です! 任せてください!」

「春休みまで隠し通せる?」

「…………はい!」



ちょっと間があったぞ。

ちゃんと作れるか、足を引っ張らないか不安だけど……。

なにより、親達に私達が付き合っていることがバレないかが心配。


まだ付き合って2週間も経ってないし、せめて1ヶ月……「春休みに入ったら言おう」とお互いに話している。


でも、透瑠くんわかりやすいからなぁ。
当日浮かれすぎてバレたらどうしよう。

絶対お母さん赤飯炊くに決まってる。







「ただいま」

「おかえり」

「あ、14日は友達の家に遊びに行くね」

「お昼から行くの?」

「一緒にご飯食べる予定だから、午前中から」

「了解」



帰宅し、早速母にホワイトデーの予定を伝えた。

良かった、深掘りされずに済んだ。