◇
透瑠くんが部屋を出ていって30分が経過。しかし、いっこうに戻って来る気配がない。
部屋にこもっているのか、物音ひとつも聞こえない。
……からかいすぎたかな。素直に言えば良かった。
ソファーに寝転がってスマホを開くと、菫から動画が届いていた。
動画? なんで急に? 何か撮ってたっけ?
「これ……」
首を傾げつつ動画を再生する。
映っていたのは、私と透瑠くん。
去年のクリスマスパーティーで、私が彼に服の感想を聞いている場面だった。
小さいけど、クスクス笑う声が聞こえる。
この声は、隼と怜也くんだな?
もう菫ったら……撮ってたなんて気づかなかった。
そのまま観ていると、透瑠くんが鼻血を出した。
咄嗟に口を押さえる。
ダメだ……笑ったら気づかれちゃう。
「……保存しとこ」
笑い声を抑えながら動画を鑑賞し、保存。
菫に返信してスマホを閉じた。
「……昼寝するか」
まだ帰ってくる気配がなさそうなので、ちょっと仮眠して待つことに。
このままだと思い出し笑いしそうだから、眠って頭をクリアにしよう。
透瑠くんが部屋を出ていって30分が経過。しかし、いっこうに戻って来る気配がない。
部屋にこもっているのか、物音ひとつも聞こえない。
……からかいすぎたかな。素直に言えば良かった。
ソファーに寝転がってスマホを開くと、菫から動画が届いていた。
動画? なんで急に? 何か撮ってたっけ?
「これ……」
首を傾げつつ動画を再生する。
映っていたのは、私と透瑠くん。
去年のクリスマスパーティーで、私が彼に服の感想を聞いている場面だった。
小さいけど、クスクス笑う声が聞こえる。
この声は、隼と怜也くんだな?
もう菫ったら……撮ってたなんて気づかなかった。
そのまま観ていると、透瑠くんが鼻血を出した。
咄嗟に口を押さえる。
ダメだ……笑ったら気づかれちゃう。
「……保存しとこ」
笑い声を抑えながら動画を鑑賞し、保存。
菫に返信してスマホを閉じた。
「……昼寝するか」
まだ帰ってくる気配がなさそうなので、ちょっと仮眠して待つことに。
このままだと思い出し笑いしそうだから、眠って頭をクリアにしよう。