〈side 唯愛〉
何、これ……
今スマホを開いてみたらホーム画面に竹くんから来たLINEがうつっていた。
『ずるいのは分かってるけど……』
『僕、唯愛ちゃんのこと好きだよ。』
と何て返せばいいのか分からないのが書いてあった。
既読をつけた方がいいのか、つけない方がいいのか……
初めての告白に戸惑う。
「どうしたの?」
と私の異変に気付いた七瀬が声をかけてきた。
「ちょっと、ね……」
「ん~?」
とスマホを覗いてきた。
「……あー。」
「……うん。」
告白を知られてちょっと気まずい……
「竹田 碧?」
「……うん。」
「どうするの?」
って言われてもねー。
私だって急だったし、分かんないし。
「俺に遠慮しないでいいよ。」
……七瀬にそう言われてモヤモヤするし。
私が必要のない人だって言われているようで……
「っ……七瀬は、どうなの?」
痛み、慣れたはずだったのに。
「唯愛が付き合いたいなら、付き合ってもいいと思うよ?」
何度、その痛みを味わらなきゃいけないんだろう。
「私がっ、嫌だ。七瀬と一緒にいたいよぉ~っ。」
という言葉と同時に涙も出てきた。
「……俺もだし。」
そう七瀬が言ったような気がしたけど……幻聴かな。
「唯愛を困らせるかもしれないけど……言うね。」
彼は―――
「前、唯愛が軽い気持ちって言ってたけど、本音だから。唯愛のこと、心から好きだよ。」
―――私をちゃんと必要としていた。