「おはよ、蘭」


朝、ピンポンがなってドアを開けると、なのちゃんがいた。


「上原くん、惚れ直させちゃおうね」


その言葉にじわっと頰が熱くなる。


今日は、クリスマス。


上原くんと遊園地に行く日。


2人で私の部屋に入ると、なのちゃんがクローゼットの前に立った。


「開けていい?」


「うん」


なのちゃんが勢いよくドアを開けると、ゴソゴソとクローゼットの中を漁り始めた。


「あ、これいいかも!」


そう言ってなのちゃんが出したのは、クリーム色のニットワンピース。


「あと、これもいいね」


そう言いながら、ななちゃんはコートやワイドパンツ、スカート、ニットなどをどんどん出していく。


「これくらいかな……。どれがいい?」


なのちゃんが私を見て言う。


「これ」