2人で顔を見合わせて、クスリと笑う。


「さっさと行っちゃおうか」


「そうだね」


ゴミ箱は1階の渡り廊下のところにある大きなゴミ箱に入れるんだ。


あと、少し。


「着いた!」


「入れて戻ろう」


その間には、掃除が終わってるよね。


ゴミを燃えるゴミと燃えないゴミで分けて入れた。


分別、分別。


「ふぅ、終わった!戻ろっか!」


「うん」


喋りながら、教室に戻った。


萌ちゃんと喋るのは、結構楽しかった。


「お帰り!あれ?なんかいいことでもあったの?嬉しいだけど」


「そんなに嬉しそうなの?」


「うん」


私、顔に出やすいタイプかも……


「中村さん、萌ちゃんと友達になったんだ」


「えっ、中村さんと?って、ライバルと仲良くなってどうすんの!」


「向こうは知らないよ、きっと」


あ、でも、もしかしたら知ってるのかな?


いや、ありえないか。


わざわざ自分の彼氏を好きな人と友達になんてならないよね。


「はー。でも、いっか。ふゆは嬉しそうだし、中村さんも悪い噂を聞かないし、様子を見よう」