すてきな気持ち
恋愛(ピュア)
完
4
ヴィクトリアマンソン/著
- 作品番号
- 1624641
- 最終更新
- 2021/09/19
- 総文字数
- 39,625
- ページ数
- 22ページ
- ステータス
- 完結
- PV数
- 27,862
- いいね数
- 4
「子どもだけ欲しいの」
博樹は、この話を覚えてくれているだろうか。
お互いに病院の長男、長女で生まれた博樹と由香。
忘れられない初恋に終止符を打って、それぞれの道を進んできたけれど。
「あなた以上に好きな人ができない」
その一方で、お見合いで知り合った前田くんという整形外科医。
「友達になりましょう」
結婚とか未来とか、そんなことは抜きにして、ただまたこんなふうにおいしいものを分かち合って、それぞれの知らないことを話すのは、楽しいことのように思えた。
「初めてあなたに会ったとき、私は天井にぶつかった。あなたを忘れられなくなった」
ジョージ・ガーシュウィンの曲。
そんなすてきな気持ちが、今、ここにある。確かに。
- あらすじ
- 『エスプレッシーヴォ』で出てきた博樹の昔の恋人、由香が主人公です。
恋を失って、切なく、報われない思いを抱えながらもゆっくりと再生してゆくお話を、楽しんでもらえたら嬉しいです。
『エスプレッシーヴォ』を読まなくてもお楽しみいただける内容になっています。
この作品の感想ノート
ヴィクトリアマンソン 様
読み終わり、すぐに過去の作品を再び読んでおりました。5年経っても忘れられない恋愛、いろいろな意味で辛かっただろうなと。ただ、妻の立場では、元カノのそんな想いはイヤですが(笑)。彼を超えるヒトではなく、彼とは別の素敵なヒトに出会えて、光ある未来が予感できて少しホッとしました。全てを包み込んでくれる前田さんによって、博樹が思い出の引き出しにシフトしていけたらいいですね。ヴィクトリアマンソンさんのお話は、いつも恋愛感情の描写に、心をギュっとされるのですが、その先に希望が見えるところに、やられてしまっております。次の作品も、楽しみにしております。
ハリーハリーさん
2021/01/09 12:20
(歳が明けても、慌ただしい世の中で。)
いつも切ない気持ちになります。
わかってはいるのだけど、自分しか見えなくって、そのことに気づいていながらどうしようもなくって。
私は幸せかなって、我が身を振り返りながら想い、そうやって人を好きに、夫を好きになっていたか、もう結婚して40年、昔のことで忘れてしまいましたが、人を思う切なさは充分に、まだ感じられるようです。
拝読し、時々切なすぎて、文字を追えなくなってしまい、それでも日常の瑣末なことに、埋もれることができるように、ラストに穏やかな何かがあって、ほっとする自分がいます。
2021/01/08 16:27
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