どんどん仲良くなった。
ねえ、思い出すと苦しいね。
2度と戻れるわけがないのにさ。私たちってなんでこんなに不器用なんだっけ。


私は家庭環境が少し複雑でさ、
そんな中で唯一癒しの君に相当心を奪われてたの。

「ねえ、好きだよ。」


「で?」


「付き合ってよ。」

「同情で付き合って欲しいの?」


そういうところだと思った。
わたしなんかに目もくれない。
眼中にもない。


私のことなんて決して好きにならないその目が、声が、素振りが。



たまらなく、愛おしかった。