廉が膝の上に置いていたわたしの手を包み込む。


もう、ドキドキしすぎてやばい。
おかしい。

心臓、出ちゃう。



「……隣に、いて」

「うん」

「……ずっと」

「うん」

「いちばん、近くにいて」

「うん」

「離れちゃ、いやだよ」

「うん」



ドキドキしすぎて涙目になる。

でも、廉は本当に引いてくれない。


まだ納得してくれない。



「それで?」


がんばってるのに催促してくる。

やっぱりいじわるじゃん。



「も、限界……」

「俺も限界。いまここで、はっきりさせたい。もう我慢も遠慮もしない」

「なんで……」


いっぱい素直になったよ。

十分伝えたよ。


これ以上はもうわたしだって限界なのに。

どうして廉はそんなに……。








「だって―――好きな人には、好きになってもらいたいだろ?」