「彼、今日も来るかな?」

「どうですかね」

「本当いつ見てもイケメンだよねぇ」


そう言われ、頭を過るのは私を見つけて声を掛けてくる彼の姿。

確かに学校の男子生徒と比べたら全然顔の作りが違うなとは思う。
この世は理不尽だ、とも同時に思うけど。


「レベルは高い方ですしね」

「今日も来てくれないかな」


彼の顔を思い出しているのかうっとりした満たされたような顔をしている佐藤さん。
今日もって、この人は…。


「佐藤さんには旦那さんがいるじゃないですか」

「それとこれとは別なの。若いイケメンに癒されるのも大事って事」

「…そうですか」


そう言いつつも、あまり理解できないまま私と佐藤さんはロッカールームを出て仕事をしに表へ出た。