「着いた」

夕日が綺麗に沈んでいた。

彼はとても景色の良い場所へ連れてってくれた。

「ここ昔未来と来たんだ。穴場だから今度沙夜にも教えてやろうって話してた。」

あぁ、本当に綺麗な景色。

「私この子産んで良いのかな…」

ポツリ
ポツリ

話していく。

本音が壊れた様に漏れていく。

「愛せるのかな」

頭を撫でる俊介の表情は読めない。

「未来…未来…愛しているの…」

止まらない。
止め方を知らない。

「未来の声が聞きたい…」

わがままを、今だけは許してください。

「また、居なくなられるのが怖い…」