そして、俊介はライを迎えに行き「散歩に行こうか」そう笑い、私の手を握った。

いつのまにか綺麗な夕日がかかっている。

手を引かれるまま外へ向かった。

外は、少し涼しくなった風が泣いた目尻を撫で私の気持ちを落ち着かせた。

「今日も、空が綺麗だな。きっと明日も綺麗なんだ。曇りも雨も全部綺麗なんだって未来は笑って言っていたんだ」

知らなかった。

私の知らないところで沢山の思い出が彼にもあるのだろう。

そういう話をするのは久しぶりだった。

「ごめんな。俺も焦ってたんだ。沙夜がこんなに苦しんでること気づいてあげられなくて」

そんなことは無くて彼は、私のこと直ぐ気づいて連れ出してくれている…