ドサッ。


「いたた…っ。」


痛みを感じ目を開けるとそこには


一面、緑だけ…。


「何だ此処は?」

というか、足が捻ったな。…ッチ!

「ふぅ。緑…だな。こんな土地あったか?森なんて。あ…あの少女は?!」


突如、思い出して辺りを見回すがいなかった。


ま、声聞いた時も見えなかったしな。


一人、呟いていると…人の気配がした。


壱…弐…参…四…五…六…七…。合計、七人か。


俺は短刀を取り出し、気配を消した。


「おい!!今、声が聞こえただろう!何者か、探し出すんだ!」


「「「「「「ハッ!」」」」」」


ダ…ダ…ッ!!


おいおい。遠ざかるどころか、こっちに向かってくる?!

「あの木の幹に誰かいます!」


な…何で分かるんだ?!気配を殺していたのに!


「そこにいるのは分かっているのだ!さぁ、出てくるんだな!」


チッ。ふぅ、仕方ない…か。

戦うのはあまり好きじゃないんだがな…(笑)

俺は、前に一歩踏み出した。

殺気を放ちながら…。



「「「「「「「……………。」」」」」」」



そこにいる全員がゴクリと唾を飲み込む音が聞こえた。


それほど、静寂だった。



そんな中、いかにも阿呆そうな奴が口を開いた。



「そこの貴様!どこの国の者だ!」


「日本だが。」


「ニ、ニ…ホン…?」


「あぁ。」


「そんな国、ある訳ないだろう!」


「は?だから、日本って言ってんだろ!」


「違法侵入者か。名は?」


「聞く前に、先に名乗るのが礼儀だろう。」


…見たことない服だな。

ダイヤの柄が入った黄色と黒の羽織にフワフワした白いものが

首周りにある奇妙な服だ。


「何を言っている!この俺、ガレット様が分らんのか!俺様は名乗らんからな!」


「くく…っ。いや、お前…すでに名乗ってるけど。馬鹿なんだな。」


その言葉に兵士が声をあらげる。


「貴様、ガレット王子に何て無礼な口を!確かに、そうではあるが…。」


今、何気にこの兵士も失礼な事…呟いちゃってますけど。


って、お…おうじ?え??


「…?まぁ、良い。おい、皆の者アヤツを捕えるんだ!!」


「「「「「「ハッ!」」」」」」


そして、剣らしき(見たことない形)の武器で、


六人の兵士達が俺に向かってきた。


…………。こいつら、俺の敵にもならないな。


あの、王子とかいうやつも。