「………」



俺のよくわからない言い訳に、全員の目が点になった。

一気にシーンと静寂が訪れ、豆大福の「ジュリジュリジュリ…」という鳴き声だけか響く。

ちなみに通訳すると「ここのおにわ、ひろいわねー」だ。



「知りませんって何だよ…」



沈黙を破ったのは、なずなの呆れた声のする一言だった。



「しかも語尾が疑問系になってマスネ」

「知りませんって言っても…じゃあ、何で拾ったのかな?」



菩提さんはあくまでも優しいスタンスを崩さない。でも、それが逆に恐ろしい。

だが、恐ろしかろうが何だろうが、応戦しなくてはならないのだ。

あわわ…。



「そ、それは……そこら辺に落ちていたからです」

「んー?君は落ちてるもの何でも拾うのかな?」

「そ、そうです!……あ、いや、その。ほら、珍しい石だったから、図鑑で調べようかと…」

「ふーん?」



菩提さんの崩れない笑顔は、とても威圧感があるぞ。

菩提さんは笑ってるだけなのに、俺、追い詰められているぞ?!



そして、菩提さんはとうとう。

この問題の核心を突いてくるのだった。