両腕が塞がっていた真凛は隙だらけで、衝撃波は真凛の真ん前を襲うが、真凛が叫ぶと、黄金の魔法陣が登場。

間一髪で、衝撃波は魔法陣に衝突して、大きな爆発音をあげた。

だが、風圧で真凛は尻餅をついている。

「このっ…何なのさぁ!」

「今、こいつにいなくなってもらっては困るんだ!」

白肌魔族は、やたらとムキになって吠える吠える。

真凛の出した天蓋のような結界も消え、拘束から逃れることのできた黒い翼の彼は、再び不気味な余裕の笑みを浮かべていた。



…だが、そんな衝動的ともいえる行動は、隙を作る。



「…おい。戦いの最中に敵に背を見せるとは、ええ度胸しとるのう?」



黒い翼の彼を助けた白肌マッチョの背後には、あの少年神様が。

傍には、白いもふ虎を侍らせている。



「クックッ…魔族も下手に知能があると、困るよな?こうして仲間庇っちゃうんだもん。…おまえらは、いつも『力の持たない人間ごとき』とナメてかかってるけど?こうなりゃ、おまえら魔族もそう人間と変わりやしない」



背後に剣を振り翳す。

すると、白肌の真下には円状の魔法陣が現れた。