校門を出て、しばらく歩くと、分かれ道がある。
左に行けば人目の多い家とお店が仲良く並ぶ町並みに出くわせるが

右に行けば、小道に追いやられる。


迷わず女達は私を小道に誘導し、そこを突っ切ると誰も来ないようなもの哀しい雰囲気の公園に着く。


こんなところに公園があるなんて初めて知った。


普段誰も来ていないのか、遊具は錆びたり壊れたり色褪せてたりと、長らく人に使われている形跡がない。


公園の真ん中で立ち止まる。


女達はニヤニヤした顔をやめない。

それが気持ち悪くて俯くと、れみ子が私の影に重なるよう自分の影を落とした。




「あんたさ~、奏子いなくなって退屈なんじゃないのー?」


下品な笑い声を公園に響かせるれみ子につられて、他のふたりも笑い出す。


退屈って、なに。


なにが言いたいのこの人達。

どこか焦らされているような物言いに、焦った表情を作ると。

れみ子は楽しそうに、私の耳元で囁く。