好きだって、愛してるって……


『天音だけだよ』って、そう優しい声で言ってくれた。


だから奏子は絶対ここにくる。


私を助けて、こんな奴から守ってくれるん……だから。



「生意気な目。
 女の子にそんな目向けられたの初めてだから、ちょーっと興奮する……かも?」


「……へんたい」


「なんとでも言ってどうぞ。
 どうせその強気な態度もあと数秒すれば、従順な犬になりさがってるから」


ーーシュルと桜木は私のネクタイを解いた。


片手で器用に私の制服のボタンをひとつ外していく。


怖くて、その手が気持ち悪くて現実から目を背けようと桜木から目を逸らすと。

顎を掴まれ、無理矢理目を合わせられる。



「俺を見て、感じなきゃダメでしょ?」


「……」

「楽しいことと気持ちいいこと、これからいっぱいするんだから。
 どうせなら楽しんじゃえば楽でしょうに。」


「……」


「……本当はね、なにもする気なんかなかったのに。
 君がバカみたいにあの男を信じるから気が変わっちゃった。
 男なんか簡単に信じちゃいけないことを、その体にたっぷりと教えてあげる」