「もう少し寄らんとちゃんと入らへんやん!」

「真ん中寄ってや!からナオ!ハジの方に行きすぎやって!真ん中や!」

「うるさいな」


未来は、ナオに指摘する。
それをナオは、迷惑そうな顔をしながら仕方ないと言う顔で真ん中に体を寄せた。


「撮影終了ー!落書きブースに移動してね!」


撮影が終わって落書きブームへと移動する。

「な、真優なんて書く?」

未来以外は、「俺らいてもだからそこのコインゲームのところにいるわ」とコインゲームへ行ってしまった。

未来は、楽しそうに話しかけてくる。

「うーん、なんて書こうかなー!」

プリクラ自体初めてだし、今日友達になってだから尚更なんて書いたらいいかわかんないや。

うーんと私が悩んでいる隣で未来がペンを動かしている。

「見て!!」

未来は、書いたものを見て欲しいと私に声をかけた。

「え、それは嬉しい」

そこには、友達!とでかでかと書いてあった。

決して綺麗では、ないけれど未来が描いてくれたことが嬉しくてたまらなかった。

「じゃあ、私も……」

未来の真似をして、ひとりひとりに名前を書き今日の日付と最後に友達記念日と書いた。

それを見て「ええやん!真優は、落書きするん上手やなー」と褒めてくれた。

5枚の落書きを終えてブースから出ると
3人が待っていた。

「真優、見て見て!」

笑顔で近寄ってきた良は、両手にいっぱいのお菓子を持っていた。

「どうしたのこれ?」

すごい量のお菓子。
チョコレートにキャンディ、ポテトチップスまで。

「友紀があそこでとったんだよ!」

良は、指をさした。
クレーンゲームでお菓子がタワーみたいに積んであった。