怖かった...ぼくがミスをしたからご主人さまは死んでしまうのではないか...そう思うと、眠れなかった。
 そっとご主人さまに近付いて、寝転んだ。空には星が広がり、ちょこちょこ動いている。あぁ...ぼくはちょっとだけ目を閉じた。ご主人さまの体温に触れたくて眠ったフリをする。生きてる...そう思った。でも、いつかはご主人さまと離れる時がくることをぼくは知っている。冬の国では、ぼくの事を探している人がいるに違いない...ぼくを見つけたらあの人たちはなんとしてでもぼくをご主人さまから離すだろう...そんなの分かりきった事じゃないか...
でも、ぼくはどうしてもご主人さまから離れたくはなかった。