後少し、それだけを目標にぼくらは歩いていた。ご主人さまの顔からして走る事は出来ないだろう。時折り、僕の肩に手を置いては咳込んでいる。この時間が長く感じた。どんなに歩いても、ぼくの歩幅じゃ後少しが縮まらない...
やっと出た時には、ご主人さまの顔は青白く、手も震えていた。木陰を見つけてぼくらは木に寄り掛かる。
「はぁ...」ご主人さまは深く息を吐いた。
「ルシアは大丈夫か?」こんな時でも、ご主人さまはぼくの心配ばかりだ。
「それより、ご主人さまは?大丈夫ですか?」ぼくが訊くと、
「大丈夫だよ」と立ち上がった。
「夏の国に行くぞ」ふらふらとした足取りでご主人さまは歩きだしていた。
やっと出た時には、ご主人さまの顔は青白く、手も震えていた。木陰を見つけてぼくらは木に寄り掛かる。
「はぁ...」ご主人さまは深く息を吐いた。
「ルシアは大丈夫か?」こんな時でも、ご主人さまはぼくの心配ばかりだ。
「それより、ご主人さまは?大丈夫ですか?」ぼくが訊くと、
「大丈夫だよ」と立ち上がった。
「夏の国に行くぞ」ふらふらとした足取りでご主人さまは歩きだしていた。