それから、どのくらいしただろうか...星が軌道通りに動いているのが分かった。
「綺麗だろ?いっぱい目に焼き付けておけよ?」ご主人さまはそう言うと、焚き火の側に戻っていった。
 ぼくが、目に焼き付けようと星空をじっと見ていると、肩に温かい布が落ちてきた。
「え...」肩に落ちてきたのは、ブランケットだった。
「ほどほどにしてな。おやすみ...」そんな背中が見えた。
「おやすみなさい。ご主人さま...」ぼくは呟いた。