「手首の傷残るねやっぱり。」

「私が悪いんです。」

「こらこら。そんなことは無いよ。」

なんて話してると先生のPHSがなる

「ゆっくり休んでて、会社には病院から連絡するから。」

と言って先生は患者さんの所に走っていった。

思いもよらない出逢い。また恋が再熱しそう


点滴が終わる頃

「おっ、、ちょうどいいな」と先生が戻ってきた!

「脈取るよ。ごめんね心音も聞かせてね。」とそっと服の下に聴診器をいれる。

「うんうん。脱水はなくなったね。点滴取るよ!」

取る処置をしてくれた。

ゆっくり起き上がったけど、今度はグワングワンと辺りが揺れる?

「大丈夫?」

「こんな。めまい初めてです。」

「もう一回横になる?」

「いえ。帰ります。仕事もあるんで。」

「無理は禁物だ。」

「大丈夫ですよ。」


会計をして、タクシーで帰社した。


19時半頃会社についた。


残業中の上司がいた。

「ありがとうな!」

「お疲れ様でした。大原さんは大丈夫とのことでした。」

「さっき先生から電話があって、明日1日休ませるようにって連絡があった。明日は休め。」

「え、あっはいわかりました。」

優しさを感じた。

先生の言う通り明日はしっかり休もうと感じた。

先生の言う通り休みをいただいた。


朝のラッシュに乗らなくていいから久しぶりに安心して2度寝をしてみた。


夢では、また先生に会える夢を見た。

嬉しかったな!すごくリアルでドキドキした。夢に出てくるなんで重症だなぁー



そうはいっても先生の事をたくさん知っているわけではない。

名前と顔だけ。

用事もないのに病院行くのも変だし。

好きだっていっても一般市民が大病院の先生と恋愛なんて到底無理だなんて承知だ。




普段事務員で、おしゃれなんてしない
茶色のフレアスカートに白いブラウスがわたしのいつものファッション

顔だって可愛くなんかないし、体型も太ってるしだからと言って何をするわけでもないぐうたらな私。

鏡をみれば見る程切なくなってきた。


こんなこと考えてたって変わらないからと思いご飯を作ることにした。いつも疲れてゆっくり作れないから!

そして、ダメ元で忙しい理沙を呼んでみた。

LINEをしてみたがしばらく来ない
やっぱり、忙しいか。


規則正しい着信音がなる。

「もしもーし蘭?なにしたの?元気?」と電話口は理沙でなんだかとても元気だった。

「元気!急にごめんね!」

「ううん大丈夫よ!今日早番だから仕事終わったら遊び行くね!」

なんとタイミングがよく来てくれることになった!


理沙が来るまで3時間くらいはあるなー


ジュースとか足りないおかずとかを買い出しに行くことにした。

昨日の貧血が尾を引いているのか、スーパーに行ったら少し疲れてフラフラしてしまった。

何とか買い物をして帰宅する。

あー理沙に迷惑かけたくない。


恋の相談したかったのに。


買ってきた物を冷蔵庫にしまい、少しテーブルに伏せて休むことにした。

1時間くらいたったかな。

着信音がなる。

「もしもし、蘭?今行くけど大丈夫?」

「あっうん大丈夫だよ。」と伝えた。

数分後チャイムがなる

「はーい」

と出るとなんと理沙だけじゃなかった。
くりっとした目の理沙よりもずっと身長の高い男の人

「ごめん。蘭。彼氏も連れてきちゃった。」
てへっと笑う理沙に内心焦りを隠せない。


「あっそうなの、、か、どうぞ。」日本語が可笑しくなりながらも部屋へ通す。

テーブルに料理を並べて

「理沙は明日休み?」

「うんっお休みーお酒飲むからね!」とニコニコで話してくる。

「彼氏さんは?」

「あー、佳斗(よしと)はコールあると大変だからお酒は飲まないよね?」


「すみません。蘭さん。急におじゃましちゃって僕のことをお構い無く。理沙迷惑かけないでね。」


この言葉から推測されるのは、理沙がへべれけになることだろう。

いつもしっかりしてる理沙が唯一気を抜ける相手なのかと思うとおもしろくなってきた。



「かんぱーーーい」

「えっ蘭飲まないの?」

「ごめんちょっとー。」

「蘭さん昨日大変でしたもんね。」と佳斗さんが話す

「え、何々?私しらないよ!」


と言うので蘭に説明した。

「すごいじゃん。蘭!!なかなか出来ないよ?ねっ佳斗!?」

「そうだね。なんか棚橋先輩が心配してましたよ?」

その名前にドキドキを覚える。

「えっ先生が?昨日お世話になっちゃったから申し訳ないです。」