『別に私が知らなくても大丈夫なことなんじゃないかな?』



うん、大丈夫絶対大丈夫


ていうか、なんで私がこんな心配しないとなの!?



『まぁいいわ、麦のその純粋さは世界一だからね』



そう言って箸を置いた


それって…褒めてる?


褒めてるってことでいいんだよね?うん…そうしよう

そして本題に戻ろう


『…で、九条くんの下の名前って一体…』

『え?本気で知らないの?』

『そ、そーですよ…』

『周だよ。あ・ま・ね』

『あまね…?』


聞き覚えがあると思った。


何か大切なことが心に引っかかる感じで…


うーん…


『どうした?麦』

『いや、なんか周って響き思い出さないといけないような感じが…』

『あぁそういうのよくあるよね。思い出したいのに思い出さない的な』