『…可愛いね、麦ちゃん』


『っ…』


『…そのすぐ赤くなるのって癖?』


『え?そんなことないと思うけど…』




もしかして今とんでもなく真っ赤な顔になっているかもしれない




恥ずかしすぎるよ…



あの時初めて会ったのに、こんなにお世辞を言ってくる九条くんは当時からモテモテだったのかもしれない



そんなことも考えてない当時の私の心臓はドキドキしすぎで限界だった



どうしよ、九条くんのこと見れない…そんなことを思いながら会話を続けていた



『ふーん…ま、いいけど。あ、そんなことより…』


『そっそんなことより勉強だよ!!』


『え?』



やばい話遮っちゃった…



でもこれ以上こっち見られたら緊張で動けなくなるよ…



『ほ、ほらっ勉強しなきゃじゃん?九条くんもそのために来たんじゃないの?だからその…頑張らなきゃ』



間違いなく焦ると饒舌になるのは癖



『…そーだね、勉強しなきゃ』



九条くんはいかにも納得してません!って顔で言う