「お待たせしました! デリバリーサービスです!」


いつもならママが直々に出迎えてくれるのに、今日は違った。


「6人も欠勤ってどういうこと?!」


「今日シフト入ってない子には連絡したの? 早く人を集めて!」


裏方で、ママと黒服さん達が忙しなく動いていた。

誰も私に気づかず、どうすればいいのか困っていると、ママと目が合った。


「あっ、デリバリーサービスです…」


キャップを取って、ペコっと会釈する。

その瞬間、ママの目がギラッと光った。

ママは私の方へ飛んでくると、私の顔をまじまじと見た。


「な、何ですか……?」


「……イケるわ」


……へ?