もしそれで引かれてしまったら……と考えると、そろそろ離れようかと思ってしまう。

 けれど、春哉くんは今もまだ深い眠りについており、夢の中。


「……あと少しだけ」

 春哉くんが寝ているときなんて、もう二度と巡り会えないかもしれないのだ。

 このチャンスを逃したくないと思い、結局離れずにくっつく選択をした。


 ひとりで幸せに浸っていると、暖かな場所にいるせいか眠気が私を襲う。

 さすがに寝てしまう前に布団から出ようと思ったけれど、眠気に抗えず目を閉じてしまう。


 あと少しだけ。

 自分にそう言い聞かせながらも、目を閉じてしまったことで意識がだんだんと遠のいていく。


 春哉くんと一緒に寝るのは何年ぶりだろうかと考えているうちに、私も夢の中に落ちてしまった。