淡々と流れる空を見ていた。
カシオペア座が1mm程ずれた気がする。
煙草の煙が星に漂っている。
ふと、とてつもない不安感に駆られた。
完璧な形を維持したまま動く空と
形もなく漂う煙の間に、
私は立ち尽くしていた。
朝聞こえるような鳥の鳴き声がする。
それが室外機から洩れる音だと気づく。
室外機は小鳥の歌も歌えるのか。
そんな事に気がついたとても寒い夜だった。