あと一件だ!行って来る!
朝、私を店まで送り届けてからーー
行ってらっしゃい、と見送る私の頭を撫でて。
今日はなぜか、お義父さんもお姉さんも居るのに、顎に指を添えて唇に触れるだけのキスをした。
何だか……もう蓮に触れられないんじゃないかって、身体が震える。
慌てて、蓮の背中を追って。
蓮!?気をつけてね!必ず帰って来てね!
振り返った蓮は、私に駆け寄ると強く抱き締めて、
震えてるな……大丈夫!必ず帰ってくるから、約束だ!
店から少し離れた道路脇にも関わらず、蓮は甘いキスをして、唇を離すと。
「愛してる」
リップ音を立てて、もう一度キスをして、行って来ます、と。
背中を向けて手を振る、蓮の背中が見えなくなるまで見つめていた。
ーーーーーー。
もうすでにディナーが始まっている時間なのに、蓮が帰って来ていない。
電話をかけても出なくて、留守電にメッセージを残しても折り返しもない。
お姉さんと家にも帰って見たけれど、帰って来た様子もない。
お義父さんが松田青果と小野鮮魚に電話を入れてくれて、忙しい時間帯にも関わらずに飛んで来てくれた二人と家に帰る。
「まだ帰って来てないよね……」
鍵を開けて中へ入っても、玄関に靴はなくて……泣きそうな私の肩を松田くんが抱いてくれて。
小野くんが、大丈夫だから、と。
「アイツに何かあったのは確かだけど、絶対に帰って来るから。信じて待ってよう」
「そうだよ!帰って来るまで俺たちが傍にいるから。なっ?」
ごめんね、と謝る私の頭を松田くんが撫でてくれる。
朝、私を店まで送り届けてからーー
行ってらっしゃい、と見送る私の頭を撫でて。
今日はなぜか、お義父さんもお姉さんも居るのに、顎に指を添えて唇に触れるだけのキスをした。
何だか……もう蓮に触れられないんじゃないかって、身体が震える。
慌てて、蓮の背中を追って。
蓮!?気をつけてね!必ず帰って来てね!
振り返った蓮は、私に駆け寄ると強く抱き締めて、
震えてるな……大丈夫!必ず帰ってくるから、約束だ!
店から少し離れた道路脇にも関わらず、蓮は甘いキスをして、唇を離すと。
「愛してる」
リップ音を立てて、もう一度キスをして、行って来ます、と。
背中を向けて手を振る、蓮の背中が見えなくなるまで見つめていた。
ーーーーーー。
もうすでにディナーが始まっている時間なのに、蓮が帰って来ていない。
電話をかけても出なくて、留守電にメッセージを残しても折り返しもない。
お姉さんと家にも帰って見たけれど、帰って来た様子もない。
お義父さんが松田青果と小野鮮魚に電話を入れてくれて、忙しい時間帯にも関わらずに飛んで来てくれた二人と家に帰る。
「まだ帰って来てないよね……」
鍵を開けて中へ入っても、玄関に靴はなくて……泣きそうな私の肩を松田くんが抱いてくれて。
小野くんが、大丈夫だから、と。
「アイツに何かあったのは確かだけど、絶対に帰って来るから。信じて待ってよう」
「そうだよ!帰って来るまで俺たちが傍にいるから。なっ?」
ごめんね、と謝る私の頭を松田くんが撫でてくれる。