「ちぃちゃん、お疲れ様!!
 俺も今帰りだから一緒に帰ろう!
 あ!結城さん、先日はどうも。」


デジャヴーーーー?


「こんばんは~どういたしまして。
 こちらこそって感じですよ!
 千紗、旦那が待ってるよ~ 
 またね~」

「へぇ?
 あっ、加奈待ってよ!!」

じゃぁね~私だってデートなのよ~と右手をひらひらさせながら満面の笑みで行っちゃった。。。
加奈には2年程、お付き合いしている彼がいる。
だからこその余裕なのかな。。

「結城さんと予定あった?
 それなら申し訳ないけど、、、
 ちぃちゃん、ちゃんと連絡してくれないと迎えに来ちゃうから頼むよ!」

勤め先の前ともあって
「すみません。
お迎えが決定事項とは知らなかったので。」なんて反論出来る状況ではない。
早くここから移動しよう。
それにしても全く悪びれた様子がないが、勝手に迎えに来たことを反省?しているらしい。


あっ!?そうだった!!
「なっ…楓、くん。
 あの困ります!!」チュッ

「へぇ?ちょっと!
 ここは公の場だよ。
 なんでいきなり……」

「なんでいきなりキスしたのかって?
 中川さんって呼びそうになったし、敬語はだめって言ったのに守らなかったから。
 分かった?」

「……」
「それで、ちぃちゃんが困ってる事ってなに?」

いかん、いかん。
本題を忘れることろだった。

「…私の首に何か付けた?」
「ああ、その事で悩んじゃったの?ごめんね!
 うん!付けたよ!
 キスマーク」


ほら!?!?やっぱり!?
「なに?
 俺以外なら誰だと思ったわけ?」
「えっ!?」

予想外の展開で簡単に形勢逆転されてしまった。
「そっ、そういう意味じゃなくて……」
「じゃなんで困ったわけ?
 彼氏にキスマーク付けられてラブラブなんだねって事で問題ないと思うけど?」


ジェネレーションギャップなのかな?

「社会人ですし、見えるところはどうかなって……」チュッ
!?
「ちぃちゃんのそれってわざとなの?
 キスするのが忙しい~」

この話を彼としても意味をなさないらしい。
参ったな。。。
また加奈の笑い者にされちゃうから相談できない。。。