壱の幼なじみあるある、壱好きの女にとって隣の私は、
≪敵か空気か≫
今回は、空気でした。あははは、いい方いい方!
自分で自分を慰めていると、壱が私を見て。
「…仁乃もミニスカにしたら?」
呑気すぎて、気が抜ける。
「あ、やっぱ今の撤回で。ミニスカは家で」
勝手に喋ってる。
壱には私の気持ちなんて、分からないんだろうな。
ふ、と考えて首を横に振る。
卑屈、禁止…。
普通の女が卑屈になったらただのバカ。
これ、私の永遠のスローガンです。
「あんなかわいい友達がいていいよね」
気をとりなおして心から思ったことを言うと、壱はあっさり。
「友達じゃないし」
「あ、そう」
「名前も知らない」
「ふーん。相変わらずモテるね、君は」
やれやれ、とため息をついたら壱に、じ、と睨まれた。